FP3級 学習ページ|CH03 金融資産運用

投資信託

投資信託の仕組みと3つのコスト

投資信託は、多くの投資家から集めた資金をまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資する商品です。運用成果は投資家に帰属するため、元本や利益が保証される商品ではありません。

費用は「いつ負担するか」で整理します。購入時手数料は購入時に販売会社へ支払う費用で、かからない投資信託もあります。運用管理費用(信託報酬)は保有中、信託財産から継続的に差し引かれます。信託財産留保額は換金時などに信託財産へ留保される金額で、設定されていない商品もあります。

運用管理費用は「購入時に1カ月分をまとめて払う費用」ではありません。保有している間、信託財産から負担する費用です。

投資信託の純資産総額は、保有する資産の時価総額から負債を差し引いた金額です。購入時手数料がかからない投資信託をノーロードファンドといいますが、運用管理費用などまで無料になるわけではありません。投資信託の購入時手数料は、購入時に販売会社へ支払う費用で、商品や販売会社によっては無料の場合もあります。

費用の時点:購入時手数料=買う時、信託報酬=保有中、信託財産留保額=換金時など

投資信託の分類の基本

不特定多数の投資家を対象に募集するものが公募投資信託、限られた投資家を対象とするものが私募投資信託です。

契約型投資信託は、運用会社と信託銀行などが信託契約を結ぶ形で運営されます。これに対し、会社型投資信託は投資を目的とする法人を設立し、投資家がその法人の発行する証券を取得する形です。

募集時期で見ると、設定時にまとめて募集する単位型と、設定後も購入できる追加型に分けられます。

毎月分配型投資信託は原則として毎月決算して分配を行うタイプですが、分配金の支払いが保証されているわけではありません。

公募↔私募、契約型↔会社型、単位型↔追加型を対で整理

投資対象と運用方法の見分け方

公社債投資信託は、信託財産に株式を組み入れない投資信託です。株式を組み入れることができるものは株式投資信託に分類されます。

運用方法では、日経平均株価やTOPIXなど特定の指数に連動する成果を目指すのがパッシブ運用、指数を上回る成果などを目指して銘柄を選ぶのがアクティブ運用です。

企業の成長性に注目するのがグロース運用、企業価値などに比べ株価が割安と考えられる銘柄に注目するのがバリュー運用です。

経済や業種など大きな視点から投資対象を絞るのがトップダウン・アプローチ、個別企業の分析を積み上げて銘柄を選ぶのがボトムアップ・アプローチです。

パッシブ運用やアクティブ運用では、運用成果を比較・評価する基準となる指数をベンチマークといいます。日経平均株価やTOPIXなどがベンチマークとして用いられます。

指数連動=パッシブ、成長性=グロース、割安=バリュー、個別企業から積上げ=ボトムアップ

ETF・J-REIT・MRF

ETF(上場投資信託)は取引所に上場している投資信託で、上場株式と同じように市場で売買できます。ETFにも運用管理費用(信託報酬)があります。

J-REITは、投資家から集めた資金で不動産などに投資する投資法人の仕組みを利用した商品で、上場しているものは市場で売買できます。

MRFは、短期の公社債などを中心に運用する公社債投資信託です。

ETFは上場して売買する投資信託。上場していても信託報酬はある

目論見書と運用報告書

投資信託を選ぶときは、投資対象、運用方針、リスク、費用などを目論見書で確認します。購入時手数料、運用管理費用、信託財産留保額なども確認するポイントです。

運用開始後の運用状況や実績などは運用報告書で確認します。過去の運用実績だけで将来の成果が決まるわけではありません。

投資信託の運用成果を見るときは、基準価額の値動きだけでなく、受け取った分配金なども含めたトータルリターンで考える方法があります。

買う前の条件=目論見書、運用後の実績=運用報告書

本番の形で解いてみる

実技・資料を読む問題(日本FP協会 2026年5月の公開問題 実技問7と同じ形)

投資信託の購入資料 基準価額は1万口当たりの金額。購入時手数料には消費税10%がかかる。1円未満は四捨五入。

基準価額12,400円
購入口数350,000口
購入時手数料率1.5%

この投資信託を購入するときに支払う金額として、最も適切なものはどれか

  1. 434,000円
  2. 441,161円
  3. 441,812円
答えと解説を見る

正解: 441,161円

購入代金は12,400円×350,000口÷10,000口=434,000円。購入時手数料は434,000円×1.5%=6,510円で、消費税込みでは7,161円となるため、支払額は441,161円である。まちがえやすい点: 手数料に消費税10%を加えるのを忘れない。

学科・○×式(日本FP協会 2026年5月の公開問題 学科問12と同じ形)

ETFは証券取引所に上場しており、上場株式と同様に取引所の取引時間中に市場価格で売買できる。

正しければ○、誤っていれば×。

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正解: ○

ETFは上場投資信託であり、取引所の取引時間中に市場で売買できる。まちがえやすい点: 一般の非上場投資信託は、通常、取引所で時々刻々と売買する商品ではない。

4択の確認問題

投資信託に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

  1. 購入時手数料がかからない投資信託をノーロードファンドという。
  2. 追加型株式投資信託において、収益分配金支払後の基準価額が受益者の個別元本を下回る場合、その収益分配金は元本払戻金(特別分配金)として非課税となる。
  3. 投資信託の運用管理費用(信託報酬)は、信託財産から年1回まとめて差し引かれる。
  4. インデックス型投資信託は、日経平均株価やTOPIXなどの指標に連動した運用成果を目指す。
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正解: 投資信託の運用管理費用(信託報酬)は、信託財産から年1回まとめて差し引かれる。

信託報酬は信託財産から毎日少しずつ差し引かれる(年率で表示されるが日割り計算)。「年1回まとめて」は誤り。元本払戻金(特別分配金)は課税されない(普通分配金は課税対象)。

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どこから読むかはFP3の勉強の順番(過去の傾向から)にまとめています。試験に出る数字は勉強の順番のページの一覧にまとめています。このページの数字・制度は、2026年4月1日時点の法令などにもとづきます(2026年10月確認)。