FP3級 学習ページ|CH04 タックスプランニング

所得税の基本

税金の3つの分け方

税金は、納める先によって国税と地方税、税を負担する人と納める人の関係によって直接税と間接税、税額の決め方によって申告納税方式と賦課課税方式などに分けられます。

所得税・法人税・相続税・登録免許税などは国税、住民税・固定資産税などは地方税です。所得税や住民税は直接税、消費税は代表的な間接税です。

登録免許税は地方税ではなく国税です。

国税か地方税かは税名ごとに確認。登録免許税は国税

所得税は所得を10種類に分けて計算する

所得税では、収入をそのまま合計するのではなく、所得を利子・配当・不動産・事業・給与・退職・山林・譲渡・一時・雑の10種類に分け、それぞれのルールで所得金額を計算します。

その後、総合課税の所得をまとめ、必要に応じて損益通算などを行い、所得控除を差し引いて課税所得金額を求めます。そこに税率を適用し、税額控除などを差し引いて納付税額を計算します。

また、法律上非課税とされる所得は所得税の対象になりません。

所得税の計算の流れ。例題: 所得の合計が400万円、所得控除の合計が120万円の人。税率をかける前の課税所得金額はいくら? 図: ①10種類の所得を計算 ②損益通算(赤字を差し引く) ③所得控除を引く ④課税所得金額×税率 ⑤税額控除を引く ⑥納める税額、の順。式: 400万−120万=280万円(この280万円に税率をかける)。こう聞かれたら: 所得控除は税率をかける前に引く、税額控除は税額から直接引く、損益通算は所得控除より前、源泉分離課税は源泉徴収で終わる。

収入→10種類の所得→所得控除→税率→税額控除

総合課税・申告分離課税・源泉分離課税

総合課税は、対象となる所得を他の所得と合計して税額を計算する方法です。所得税では総合課税が原則です。

申告分離課税は、土地・建物等の譲渡所得など一定の所得を他の所得と分けて税額計算し、確定申告で納税する方法です。

源泉分離課税は、他の所得と分け、支払時の源泉徴収だけで納税が完結する方法です。源泉分離課税は確定申告して納める制度ではありません。

申告分離=分けて申告、源泉分離=源泉徴収で完結

復興特別所得税

2026年4月1日時点では、所得税とあわせて復興特別所得税が課されます。

復興特別所得税額 = 基準所得税額 × 2.1%

平成25年分から令和19年分までの所得税について、所得税とあわせて申告・納付する仕組みです。

復興特別所得税=基準所得税額×2.1%

本番の形で解いてみる

実技・資料を読む問題(日本FP協会 2026年5月の公開問題 実技問15と同じ形)

所得税の速算表 Aさんの所得は給与所得4,800,000円と雑所得350,000円、所得控除の合計額は1,650,000円。課税所得金額は1,000円未満切り捨て。復興特別所得税は考慮しない。表の区分は課税される所得金額。

税率控除額
195万円未満5%0円
195万円以上330万円未満10%97,500円
330万円以上695万円未満20%427,500円
695万円以上900万円未満23%636,000円
900万円以上1,800万円未満33%1,536,000円
1,800万円以上4,000万円未満40%2,796,000円
4,000万円以上45%4,796,000円

Aさんの所得税額として、最も適切なものはどれか

  1. 272,500円
  2. 700,000円
  3. 252,500円
答えと解説を見る

正解: 272,500円

課税所得金額は4,800,000円+350,000円−1,650,000円=3,500,000円。速算表より3,500,000円×20%−427,500円=272,500円となる。まちがえやすい点: 速算表の控除額427,500円を引き忘れない。

学科・○×式(日本FP協会 2026年5月の公開問題 学科問16と同じ形)

所得税は、課税所得金額を複数の区分に分け、各区分に異なる税率を適用する超過累進税率を採用している。

正しければ○、誤っていれば×。

答えと解説を見る

正解: ○

所得税は超過累進税率を採用しており、所得全体に最高税率を掛ける仕組みではない。まちがえやすい点: 超過累進税率では、税率が上がっても低い税率が適用される部分まで高い税率になるわけではない。

4択の確認問題

所得税の税率構造に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. 所得税は、課税所得金額を複数の区分に分けて各区分に異なる税率を適用する超過累進税率を採用している。
  2. 所得税は、課税所得金額が大きくなるほど高い税率が全体に適用される単純累進税率を採用している。
  3. 住民税の所得割は、所得税と同様に超過累進税率が適用される。
  4. 所得税の最高税率(国税のみ)は55%である。
答えと解説を見る

正解: 所得税は、課税所得金額を複数の区分に分けて各区分に異なる税率を適用する超過累進税率を採用している。

所得税は超過累進税率(課税所得を複数の段階に分けて、各段階の超過分に異なる税率を適用)を採用。最高税率は45%(復興特別所得税除く)。住民税所得割は一律10%の比例税率(超過累進税率ではない)。

この内容を問題で確かめる

読んだところを、問題で思い出してみましょう。

10問を解く →

どこから読むかはFP3の勉強の順番(過去の傾向から)にまとめています。試験に出る数字は勉強の順番のページの一覧にまとめています。このページの数字・制度は、2026年4月1日時点の法令などにもとづきます(2026年10月確認)。