基本情報技術者 学習ページ|科目A・ソフトウェア

ファイルを整理し守る

ファイルシステムは、ファイルの名前や位置、記憶装置上の管理方法を提供します。パスの読み方、代表的なファイルシステム、アクセス手法、バックアップの違いを押さえます。

パスで場所を表す

ルートディレクトリはディレクトリ階層の最上位、カレントディレクトリは現在作業中の基準位置です。絶対パスはルートディレクトリから目的のファイルまでを表し、基準位置が変わっても同じ場所を示します。

相対パスはカレントディレクトリから目的の場所までを表します。一般に「..」は一つ上の階層を示すため、相対パスは現在位置を起点に一段ずつたどると読み違えにくくなります。

絶対はルート起点、相対は現在位置起点。

リンクで参照する

シンボリックリンクは、別のファイルやディレクトリを指す参照情報を持つリンクです。リンク自体と参照先は別の項目であり、リンクを通じて参照先へアクセスできます。

参照先が移動・削除されると、リンクから正しく到達できなくなることがあります。リンクは参照先の内容を複製したバックアップではないため、参照先のデータ保護とは分けて考えます。

シンボリックリンクは複製ではなく参照。

FATとNTFS

FAT系ファイルシステムは構造が比較的単純で、多様な機器やOSとのデータ交換に使われることがあります。NTFSはWindowsで広く使われ、アクセス制御リストによる権限管理やジャーナリングなどの機能を備えます。

用途によって互換性や管理機能の重要度は異なります。単純さや互換性を重視する場面のFAT系と、権限管理などを備えるNTFSの特徴を区別することがポイントです。

FAT系は互換性、NTFSは管理機能が強い。

アクセス手法を選ぶ

順次アクセスは、レコードを先頭側から順番に読み書きする方法です。全件を並び順に処理する集計や一括処理などに向きます。

直接アクセスは、レコードの記録位置を指定して、目的のデータへ直接到達する方法です。特定レコードを素早く参照したい処理に向きます。順次アクセスが常に遅く、直接アクセスが常に速いという意味ではなく、処理目的や記録方式に応じて使い分けるものです。

全件順番なら順次、特定位置なら直接。

バックアップの違い

フルバックアップは対象データ全体を保存します。差分バックアップは直前のフルバックアップ以降に変更されたデータを保存し、復元にはフルと最新の差分を使います。

増分バックアップは直前のバックアップ以降に変更されたデータを保存します。復元にはフルに加えて、その後の増分を順番に適用します。差分はフル以降、増分は直前バックアップ以降という基準の違いを確認します。

差分はフル以降、増分は直前以降。

本番の形で解いてみる

科目Aの形: 四肢択一(表を読む)(このページのために作った問題)

次のディレクトリ構成で、カレントディレクトリが /home/user/docs のとき、/home/user/img/logo.png を表す相対パスとして最も適切なものはどれか。

パス種別
/home/user/docsディレクトリ
/home/user/docs/report.txtファイル
/home/user/imgディレクトリ
/home/user/img/logo.pngファイル
  1. ../img/logo.png
  2. ./img/logo.png
  3. ../../img/logo.png
  4. ../user/img/logo.png
答えと解説を見る

正解: ../img/logo.png

docsから一つ上のuserへ「..」で移動し、そこからimg/logo.pngへ進むので ../img/logo.png です。「.」は現在のdocsを表すため、そこにimgがあるとは読めません。

まちがえやすい点: 「..」の回数は、目的地までの共通の親ディレクトリへ戻る回数で決める。

科目Aの形: 四肢択一(このページのために作った問題)

ファイルシステムの特徴に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. NTFSはアクセス制御リストやジャーナリングなどの機能を備える
  2. FATは標準でNTFSと同等の詳細なアクセス制御リストを備える
  3. FATはアクセス制御リストやジャーナリングなどの機能を備える
  4. NTFSは構造が単純なため、多様な機器やOSとのデータ交換用として最も広く使われる
答えと解説を見る

正解: NTFSはアクセス制御リストやジャーナリングなどの機能を備える

NTFSにはアクセス制御リストやジャーナリングなどの機能があります。FAT系は構造が比較的単純で、NTFSと同等の権限管理を前提とするものではありません。

まちがえやすい点: ジャーナリングはバックアップそのものではなく、障害時の整合性回復を助ける仕組み。

科目Aの形: 四肢択一(表を読む)(このページのために作った問題)

月曜日にフルバックアップを取得し、その後は毎日増分バックアップを取得した。木曜日のバックアップ取得直後の状態へ復元するために必要なバックアップの組合せとして、最も適切なものはどれか。

曜日バックアップ
月曜フル
火曜増分
水曜増分
木曜増分
  1. 月曜フル+木曜増分
  2. 月曜フル+火曜増分+水曜増分+木曜増分
  3. 月曜フル+水曜増分+木曜増分
  4. 月曜フル+火曜増分+木曜増分
答えと解説を見る

正解: 月曜フル+火曜増分+水曜増分+木曜増分

増分バックアップは直前のバックアップ以降の変更分だけを保存します。そのため、木曜時点へ戻すには月曜のフルを基点に、火曜、水曜、木曜の増分を順に適用する必要があります。

まちがえやすい点: 差分バックアップならフルと最新差分でよいが、増分では途中の増分も必要。

基本情報の学習ページ

ほかの学習ページの一覧と、2択の用語カード(750語)は、基本情報技術者のページにあります。

基本情報技術者のページへ →

このページの内容は、IPA「基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2」(2026年1月公表)と試験要綱Ver.5.6の範囲にもとづきます(2026年10月確認)。IPAは2027年度春ごろから新しい試験制度に移る予定です。