基本情報技術者 学習ページ|科目A・基礎理論
通信の信号を理解する
通信では、送受信の方向、信号の変調方法、ディジタル化の手順が基本になります。PCMの計算と、雑音や伝送誤りが通信品質へ与える影響も確認します。
通信方向を区別する
単方向通信は、一方から他方へだけ情報を送る方式です。半二重通信は両方向へ送れますが、同じ時点では一方向だけが送信します。
全二重通信は両方向を同時に送受信できます。半二重と全二重の違いは、双方向通信ができるかではなく、同時に双方向へ通信できるかです。無線や機器の方式を判断するときも、送受信が同時か交互かを確認します。
全二重は双方向を同時、半二重は交互。
変調と復調
ディジタルデータなどを伝送路に適した信号へ変換する処理を変調、受信側で元の情報を取り出す処理を復調といいます。代表的な変調には、搬送波の振幅を変えるAM、周波数を変えるFM、位相を変えるPMがあります。
QAMは、振幅と位相の組合せを変えて複数の信号状態を表します。AM・FM・PMは変化させる量が異なり、QAMは振幅と位相を組み合わせると整理します。
AM振幅、FM周波数、PM位相、QAMは振幅+位相。
PCMの三段階
PCMでは、アナログ信号を一定時間間隔で取り出す標本化、各標本の振幅を有限個の段階へ割り当てる量子化、その段階をビット列へ変換する符号化の順にディジタル化します。
標本化定理では、帯域が最高周波数fまでに制限された信号を復元するには、標本化周波数を2f以上にすることが基本です(実際の装置では余裕をもたせます)。量子化ビット数を増やすと表せる振幅段階は増えるが、標本化回数とは別の量です。
PCMは標本化→量子化→符号化。
PCMのビットレート
PCMで1チャネルの音声を送るとき、1秒当たりのデータ量は、標本化周波数と1標本当たりの量子化ビット数の積で求めます。例えば8kHzで標本化し、各標本を8ビットで表すなら、8,000×8=64,000ビット/秒です。
複数チャネルを多重化する場合は、さらにチャネル数を掛けます。標本化周波数は1秒当たりの標本数、量子化ビット数は1標本当たりのビット数として単位を合わせます。
PCM速度=標本化周波数×量子化ビット数。
雑音と伝送誤り
伝送路では、目的の信号に不要な成分である雑音が加わり、受信したビットが送信時と異なる伝送誤りが起こることがあります。信号に対して雑音が大きいほど、一般に正しく判定しにくくなります。
誤りへの対策には、誤りを検出して再送を求める方法や、冗長な情報を加えて一定範囲の誤りを訂正する方法があります。誤り検出と誤り訂正は同じ機能ではなく、検出だけでは元のデータを自動的に直せない場合がある点を区別します。
雑音は誤り要因、検出と訂正は別機能。
本番の形で解いてみる
科目Aの形: 四肢択一(このページのために作った問題)
通信方式に関する記述として、半二重通信を最も適切に説明しているものはどれか。
- 一方向にだけ情報を送信できる
- 双方向へ送信できるが、同じ時点では一方向だけが送信する
- 双方向へ同時に送受信できる
- 一方向にだけ送信できるが、受信の確認だけは同時に逆方向へ返せる
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正解: 双方向へ送信できるが、同じ時点では一方向だけが送信する
半二重通信は双方向へ通信できますが、同時に両方向へ送ることはしません。双方向へ同時に送受信できるのは全二重通信です。
まちがえやすい点: 「双方向」という語だけで全二重と判断せず、同時性を確認する。
科目Aの形: 四肢択一(計算)(このページのために作った問題)
音声をPCMでディジタル化する。標本化周波数を8kHz、量子化ビット数を8ビットとすると、1チャネル当たりのビットレートはどれか。圧縮や付加情報は考えないものとする。
- 8000ビット/秒
- 16000ビット/秒
- 64000ビット/秒
- 128000ビット/秒
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正解: 64000ビット/秒
1秒当たり8,000回標本化し、1標本を8ビットで表すので、8,000×8=64,000ビット/秒です。したがって64kビット/秒になります。
まちがえやすい点: 8kHzはビットレートではなく、1秒当たりの標本数を表す。
科目Aの形: 四肢択一(このページのために作った問題)
搬送波の振幅と位相の両方を組み合わせて複数の信号状態を表す変調方式はどれか。
- AM
- FM
- PM
- QAM
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正解: QAM
QAMは振幅と位相の組合せを使って信号状態を表します。AMは振幅、FMは周波数、PMは位相を主に変化させる方式です。
まちがえやすい点: PMも位相を使うが、振幅との組合せを使う点がQAMの特徴。
基本情報の学習ページ
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基本情報技術者のページへ →このページの内容は、IPA「基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2」(2026年1月公表)と試験要綱Ver.5.6の範囲にもとづきます(2026年10月確認)。IPAは2027年度春ごろから新しい試験制度に移る予定です。