基本情報技術者 学習ページ|科目A・システム構成要素
性能と信頼性を測る
システム評価では、速さ、止まりにくさ、復旧しやすさを数値で表します。性能指標の意味と、MTBF・MTTR・稼働率、直列・並列構成の計算を中心に確認します。
性能指標の意味
レスポンスタイムは、処理の要求を入力し終えてから、最初の応答が返ってくるまでの時間です。ターンアラウンドタイムは、処理を投入してから処理結果がすべて得られるまでの全体時間を表します。
スループットは、単位時間当たりに処理できる仕事量です。短いほどよい時間の指標と、大きいほど処理能力が高いスループットを混同しないようにします。
時間を測る指標と、単位時間の処理量を分けて覚える。
MTBFとMTTR
MTBFは平均故障間隔で、修理可能なシステムが修復されて稼働を再開してから、次に故障するまでの稼働時間の平均を表します。値が大きいほど、故障と故障の間の稼働時間が長いと考えられます。
MTTRは平均修復時間で、故障してから復旧するまでに要する時間の平均です。値が小さいほど復旧が速いと考えられます。MTBFは故障しにくさ、MTTRは直しやすさに対応させて覚えます。
MTBFは長いほど良く、MTTRは短いほど良い。
稼働率を求める
修理可能なシステムが、正常稼働と修復を繰り返すとき、稼働率は平均的にどの程度の時間利用できるかを表します。MTBFとMTTRから求める場合、稼働率はMTBF÷(MTBF+MTTR)です。
例えばMTBFが900時間、MTTRが100時間なら、稼働率は900÷1000=0.9です。MTTRを分子に置くと故障中の割合に近い値になるため、分子はMTBFと確認します。
稼働率はMTBF÷(MTBF+MTTR)。
直列と並列
独立に故障する二つの装置A、Bがあり、両方が動作して初めてシステムが動く直列構成では、システム稼働率はAの稼働率×Bの稼働率です。一方、どちらか一方が動けばシステムが動く並列構成では、両方が停止する確率を1から引きます。
A、Bの稼働率をそれぞれa、bとすると、並列構成は1-(1-a)(1-b)です。直列は故障点が増えると稼働率が下がり、並列冗長化では上げられると整理します。
直列は積、並列は両方停止する確率を1から引く。
RASISとTCO
システムを総合的に評価する観点として、RASISがあります。Reliabilityは信頼性、Availabilityは可用性、Serviceabilityは保守性、Integrityは完全性、Securityは安全性を表します。似た日本語が並ぶため、英単語と対応させて覚えます。
TCOは、導入時の機器やソフトウェアの購入費だけでなく、運用、保守、教育なども含め、保有期間全体で発生する総費用を捉える考え方です。初期費用だけで比較しない点が重要です。
RASISは品質特性、TCOは保有期間全体の総費用。
本番の形で解いてみる
科目Aの形: 四肢択一(計算)(このページのために作った問題)
あるシステムのMTBFが720時間、MTTRが80時間である。このシステムの稼働率はどれか。
- 0.80
- 0.85
- 0.90
- 0.95
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正解: 0.90
稼働率はMTBF÷(MTBF+MTTR)で求めます。720÷(720+80)=720÷800=0.90です。
まちがえやすい点: 分子はMTBFであり、MTTRではない。
科目Aの形: 四肢択一(計算)(このページのために作った問題)
独立に故障する稼働率0.9の装置Aと稼働率0.8の装置Bを並列に接続し、どちらか一方が稼働していればシステムが利用できる。このシステムの稼働率はどれか。
- 0.72
- 0.82
- 0.90
- 0.98
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正解: 0.98
並列構成では、両方が停止する確率を1から引きます。1-(1-0.9)(1-0.8)=1-0.1×0.2=0.98です。
まちがえやすい点: 0.9×0.8=0.72は両方が稼働する必要がある直列構成の計算。
科目Aの形: 四肢択一(このページのために作った問題)
システムの性能指標に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- スループットは、単位時間当たりに処理できる仕事量を表す
- レスポンスタイムは、故障してから修復が完了するまでの平均時間を表す
- ターンアラウンドタイムは、単位時間当たりの処理件数を表す
- MTBFは、要求を出してから応答が返るまでの時間を表す
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正解: スループットは、単位時間当たりに処理できる仕事量を表す
スループットは単位時間当たりに処理できる仕事量です。レスポンスタイムとターンアラウンドタイムは時間に関する性能指標で、MTBFは信頼性に関する指標です。
まちがえやすい点: 性能の時間指標と、信頼性のMTBF・MTTRを混同しない。
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