第二種電気工事士 学習ページ
法令
法令は毎回、問28〜問30あたりに3問ほど出ます。数字(年数・電圧・出力)と「どの法律の決まりか」の2つを押さえれば取れる問題がほとんどです。
第二種電気工事士が必要な作業と軽微な工事
第二種電気工事士は、一般用電気工作物等に係る電気工事の作業に従事できます。ただし、法令で除かれた軽微な工事や軽微な作業には資格を要しないものがあります。
試験では具体的な作業から選びます。配電盤(大きな建物で、電気を分けて送る盤)を造営材に取り付ける作業は、軽微な作業から除かれる側なので電気工事士が必要です。一方、600 V以下の差込み接続器にコードを接続する工事、地中電線用の暗きょ(地下につくった電線の通り道)・管を設置する工事、二次電圧36 V以下の小型変圧器の二次側配線工事は軽微な工事です。
「簡単そうか」ではなく、法令の列挙で判定します。
配電盤を造営材に取り付ける作業は資格が必要。コード接続・地中電線用暗きょ等・36 V以下の小型変圧器二次側配線は軽微な工事
免状の交付・携帯と第一種の定期講習
電気工事士免状は都道府県知事が交付します。電気工事士が法令上の電気工事の作業に従事するときは、免状を事務所に置くのではなく携帯します。また、電気工事は電気設備の技術基準に適合するように作業する義務があります。
氏名変更による書換えや、免状を失った・汚した場合の再交付は、免状を交付した都道府県知事への申請が基本です。5年以内ごとの定期講習は第一種電気工事士の義務で、第二種にはこの定期講習義務はありません。
都道府県知事は、法律の施行に必要な範囲で、電気工事士に電気工事の業務について報告をさせることができます。なお、電気工事士法でいう一般用電気工作物等は、一般用電気工作物と小規模事業用電気工作物(出力10kW以上50kW未満の太陽電池発電設備などの、小さな発電設備)を合わせたものです。
免状は都道府県知事が交付。作業時は事務所保管ではなく携帯。5年以内ごとの定期講習は第一種
電気工事業者の主任電気工事士・器具・標識・帳簿
一般用電気工事を行う登録電気工事業者(都道府県知事などに登録して、電気工事業を営む者)は、その業務を行う営業所ごとに主任電気工事士(営業所ごとに置く、工事の安全を管理する電気工事士)を置くのが原則です。主任になれるのは第一種電気工事士、または第二種免状の交付後に電気工事の実務経験3年以上の第二種電気工事士です。
一般用電気工事のみを行う営業所に備える器具は、絶縁抵抗計(絶縁のよさを測る計器)・接地抵抗計(接地の抵抗値を測る計器)・抵抗と交流電圧を測定できる回路計(電圧や抵抗などを測る計器。テスターとも言う)。営業所と施工場所には標識を掲げ、営業所ごとの帳簿は記載の日から5年間保存します。
主任=一種または免状取得後3年以上の二種。一般用だけの営業所は絶縁抵抗計・接地抵抗計・回路計、帳簿5年
特定電気用品とPSE表示
特定電気用品は、構造や使用状況から特に危険・障害が発生するおそれが多い電気用品で、政令の別表第一に指定されています。試験で出るのは、配線用遮断器・漏電遮断器・タイムスイッチ(決めた時刻に入り切りするスイッチ)・差込み接続器・一定範囲のVVFケーブルなどは特定電気用品という判定です。一方、換気扇、金属製電線管、PF管、ライティングダクトなどは同じ扱いではありません。
表示は、特定電気用品がひし形のPSE、特定以外が丸形のPSEです。電気工事士は、法定表示のない対象電気用品を電気工作物の設置・変更工事に使用できません。
遮断器・タイムスイッチ・差込み接続器・一定範囲のVVFは特定。特定=ひし形PSE、特定以外=丸形PSE
一般用電気工作物等の範囲
一般用電気工作物は、代表的には600 V以下で受電し、その受電場所と同一構内(構内=同じ敷地の中)で使用する設備です。高圧で受電する設備は一般用にはなりません。また、受電用以外の電線路で構外の電気工作物と接続するものや、火薬類を製造する事業場など、低圧でも一般用から外れる場合があります。
発電設備も種類ごとに境界があり、たとえば内燃力発電設備(エンジンで発電する設備)は出力10 kW未満なら、他の条件を満たすと一般用電気工作物に含まれ得ます。したがって8 kWの内燃力発電設備を併設しただけで一般用から外れる、とはいえません。
一般用は低圧受電が基本。高圧受電は除外。内燃力発電は10 kW未満なら一般用に含まれ得る
低圧・高圧・特別高圧の境界
電圧は低圧・高圧・特別高圧の3区分です。低圧は直流750 V以下、交流600 V以下。高圧は直流750 V超・交流600 V超で、いずれも7000 V以下です。7000 Vを超えるものは特別高圧です。
境界値そのものをどちらに含めるかがよく狙われます。交流600 Vは低圧、交流601 Vは高圧。7000 Vは高圧で、7000 Vを超えて初めて特別高圧です。直流だけ低圧の上限が750 Vになる点も混同しないようにします。
直流750 V以下・交流600 V以下=低圧、そこを超えて7000 V以下=高圧、7000 V超=特別高圧
電気設備技術基準の根拠と用語
「電気設備に関する技術基準を定める省令」は、電気事業法に基づく技術基準です。電気工事士法に基づく省令ではありません。大原則として、電気設備は感電・火災などで人体に危害を及ぼしたり、物件を損傷したりするおそれがないように施設します。
用語もそのまま問われます。電気機械器具は「電路を構成する機械器具」。また、電気使用場所に施設する電線のうち、電気機械器具内の電線と電線路の電線を除いたものをいう語は配線です。この定義を「電線」の定義とする選択肢は誤りです。
省令は、低圧の電路の絶縁抵抗の値も使用電圧の区分ごとに決めています(300V以下で対地電圧150V以下は0.1MΩ以上、300V以下のその他は0.2MΩ以上、300V超は0.4MΩ以上)。
電技省令の根拠は電気事業法。「電路を構成する機械器具」=電気機械器具、「電気使用場所に施設する電線…」=配線
4つの法律の役割
法令の問題は「その決まりはどの法律か」を問う形も多いので、法律ごとの役割を一組で覚えます。
| 法律・省令 | おもに決めていること |
|---|---|
| 電気工事士法 | 電気工事の作業に従事する人の資格(免状)と義務 |
| 電気工事業法(電気工事業の業務の適正化に関する法律) | 電気工事業者の登録、主任電気工事士、備える器具、帳簿、標識 |
| 電気用品安全法 | 電気用品の製造・販売などを規制して、危険や障害を防ぐ(PSEマーク) |
| 電気事業法 | 電気工作物の区分(一般用・小規模事業用・自家用)など |
| 電気設備に関する技術基準を定める省令 | 電気設備の技術的な基準(電気事業法に基づく。電圧の区分・絶縁抵抗など) |
「電気用品安全法で一般用電気工作物を定義している」のような、法律と役割の入れ替えが誤りの選択肢になります。
資格・義務=電気工事士法、業者=電気工事業法、PSE=電気用品安全法、工作物の区分=電気事業法、技術基準=電技省令(電気事業法に基づく)
この内容を問題で確かめる
読んだところを、問題で思い出してみましょう。
10問を解く →どこから読むかは第二種電気工事士の勉強の順番(過去の傾向から)にまとめています。このページの数値・基準は、2026年4月1日時点の電気設備技術基準・同解釈・電気工事士法などにもとづきます(2026年10月確認)。