基本情報技術者 学習ページ|科目A・技術戦略マネジメント
技術開発を計画する
技術開発計画では、経営戦略や技術開発戦略に基づいて投資、人材、拠点などの資源配分を考えます。さらにロードマップを用いて、技術・製品応用・特許取得などの将来像を時系列で整理します。
開発資源を配分する
技術開発計画は、経営戦略や技術開発戦略に基づいて、技術開発をどのように進めるかを具体化する計画です。技術開発投資計画、技術開発拠点計画、人材計画などを組み合わせ、限られた経営資源をどこへ配分するかを検討します。投資額だけでなく、必要な技術者、設備、拠点、実施時期を対応付け、投資対効果や市場ニーズを踏まえて優先順位を考えます。
技術開発計画は投資・拠点・人材などを具体化する。
並行して開発する
コンカレントエンジニアリングは、製品開発の複数工程をできるだけ並行して進め、関係部門が早い段階から情報を共有する考え方です。例えば設計、製造準備、品質などが連携し、後工程で発生しそうな問題を前もって検討します。工程を単純に順番どおり進める場合に比べて、開発期間の短縮や手戻りの抑制を狙います。ただし、部門間で設計情報や変更内容を共有しながら進めることが前提です。
コンカレントエンジニアリングは複数工程を並行化する。
試作から量産へ
パイロット生産は、本格的な量産へ移る前に、小規模な生産を行って製造工程や品質、設備などを確認する考え方です。研究室や設計段階で成立した技術でも、実際の生産条件では新たな課題が見つかることがあります。そのため、量産条件を検証し、問題点を洗い出して改善します。また、開発成果については知的財産権管理も行い、特許などの権利化や活用を技術開発計画と対応付けます。
パイロット生産で量産前の工程や品質を確かめる。
ロードマップで描く
ロードマップは、科学的な裏付けがあり、関係者間でコンセンサスのとれた未来像と、そこへ至る道筋を時系列で整理するものです。技術ロードマップは必要な技術の発展や開発時期、製品応用ロードマップは技術をどの製品へ応用するか、特許取得ロードマップは権利化の計画を整理します。市場ニーズと技術の成熟時期を対応付け、研究開発の優先順位や連携関係を考えるために用います。
ロードマップは将来像と実現の道筋を時系列で示す。
本番の形で解いてみる
科目Aの形: 四肢択一(このページのために作った問題)
設計部門と製造部門が製品開発の初期から情報を共有し、設計と製造準備をできるだけ並行して進める考え方はどれか。
- 技術開発拠点計画
- パイロット生産
- 特許取得ロードマップ
- コンカレントエンジニアリング
答えと解説を見る
正解: コンカレントエンジニアリング
コンカレントエンジニアリングは、複数の開発工程を並行して進め、関係部門が早期から連携する考え方です。パイロット生産は量産前の小規模生産による検証です。
まちがえやすい点: 並行して進める開発方式と、量産前に小規模で生産するパイロット生産を区別する。
科目Aの形: 四肢択一(表を読む)(このページのために作った問題)
次の説明P〜Rに対応する用語の組合せとして、最も適切なものはどれか。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| P | 必要な技術の発展段階と開発時期を時系列で整理する |
| Q | 開発した技術をどの製品へ応用するかを時系列で整理する |
| R | 研究成果の権利化の対象や時期を時系列で整理する |
- P=技術ロードマップ、Q=製品応用ロードマップ、R=特許取得ロードマップ
- P=特許取得ロードマップ、Q=製品応用ロードマップ、R=技術ロードマップ
- P=技術ロードマップ、Q=特許取得ロードマップ、R=製品応用ロードマップ
- P=製品応用ロードマップ、Q=技術ロードマップ、R=特許取得ロードマップ
答えと解説を見る
正解: P=技術ロードマップ、Q=製品応用ロードマップ、R=特許取得ロードマップ
必要技術の発展や開発時期を整理するPは技術ロードマップ、技術を製品へどう応用するかを示すQは製品応用ロードマップです。権利化の時期や対象を整理するRは特許取得ロードマップです。
まちがえやすい点: 三つとも時系列の計画だが、技術そのもの・製品への応用・特許取得のどれを対象にするかが違う。
科目Aの形: 四肢択一(このページのために作った問題)
量産設備を本格稼働させる前に、小規模に生産して製造工程や品質上の課題を確認する活動はどれか。
- パイロット生産
- 技術開発投資計画
- コンカレントエンジニアリング
- 人材計画
答えと解説を見る
正解: パイロット生産
パイロット生産は、本格的な量産の前に小規模な生産を行い、工程や品質、設備条件などを確認するために用います。人材計画や投資計画は資源配分に関する計画です。
まちがえやすい点: コンカレントエンジニアリングは工程の並行化であり、小規模生産による量産条件の確認とは異なる。
基本情報の学習ページ
ほかの学習ページの一覧と、2択の用語カード(750語)は、基本情報技術者のページにあります。
基本情報技術者のページへ →このページの内容は、IPA「基本情報技術者試験 シラバス Ver.9.2」(2026年1月公表)と試験要綱Ver.5.6の範囲にもとづきます(2026年10月確認)。IPAは2027年度春ごろから新しい試験制度に移る予定です。